郷土資料のこと。

今日は雨。図書館ですっかり時間が止まってしまった。
ある方が寄贈して下さった郷土資料は、昭和8年に日南市の尋常小学校の先生方がまとめたガリ版刷りの文献だった。郷土の歴史、各地区の様子、日用品の物価から税金、人口比率、生活の様子、芸能、移出者の職業まで、国語や算数などの各教科に分けて詳細な記録が綴られていて、読んで胸を打たれた。昔の教員は、立派な学者なのだ。この資料を当時の教員は全員目を通した筈だから、自分の住む地域がどんな町なのか、正確な情報を持って教育を行っていたと思う。
理科では、当時の動植物について詳しくまとめられていた。今はもう見られないモモンガ、サンショウウオ、クマガイソウの記録や動植物の記録と共に日南市の方言が記されている。その中にあった尋常小学校の教材は、5年生は、かいこ、イシガメ、蛇、ネズミ、蚊、スズメ、ゲンゴロウ、スズムシ、ウンカ、6年生は、ミミズ、カタツムリ、エビ、クラゲ、ミジンコ、ウニ、ナマコ、二枚貝、タコ、化石採集とあった。どのような授業だったのだろう?
現代において学校教育現場の先生は大変忙しい。しかし、この時代の先生方の情報収集や手作業の量は、計り知れない。今、一番問題なのは、仕事の中身が違ってしまったことだと思う。

郷土資料のこと。_b0135573_21254974.jpg


by mmerian | 2014-09-24 21:27 | Comments(0)
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南国・宮崎の蝶を中心とした、のんびりmamaブログです。


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